岩手県で極めて稀な翼竜の化石が発見される

岩手県久慈市にある久慈琥珀博物館が、翼竜の化石を発見したことを発表した。
今回の発見は、日本国内では6番目で、東北地方に限定すれば初めてのことだという。

発見された化石は、長さは20センチちかくあるものの太さは2センチ前後しかなく、あまり大型の化石だとはいえないが、それでも見過ごされずに今回無事に採取・鑑定されたことはとても喜ばしいニュースだといえる。日本では翼竜の化石の発見が少ない上に、もともと中生代の、いわゆる恐竜の時代の生き物の化石の発見自体が豊富ではないのだ。

つい数十年前まで、日本は中生代の頃は海中に沈んでいる部分が多かったと考える研究者も多く、最近だんだんといろいろな生き物の化石が発見されるようになってきたことはとても喜ばしい。
その中でも今回は数少ない翼竜の化石の発見で、しかも日本で採掘された翼竜としてはかなり大型だと推定されている(翼を開いたときの長さが3メートルくらいと見積もられている)。

もともと翼竜という動物は、化石になりにくい性質を持っている動物だといえる。実は空を飛ぶ動物は、全体として化石になる確率があまり期待できない。最初に空中に進出したと考えられる昆虫類は数が非常に多いにもかかわらず、とても小型であるがゆえに化石として残る確率が非常に低いのだが、もっと大型の動物の場合でも、あまり条件はよくならない。

脊椎動物(背骨のある動物)の中では、これまで3つのグループ—翼竜類・鳥類・(哺乳類の中の)コウモリ類が自力ではばたいて飛べるように進化してきたが、いずれも身体を軽くする方向に進化しており、そのため骨格もかなり軽量化されている。丈夫さを保つために、骨の密度は高い傾向にあるのだが、骨としてはとても軽く薄く、中が空洞になっている。こうなると骨が化石として残る確率は著しく下がってしまうのだ。

図鑑を見ても、鳥類やコウモリ類の化石はかなり少ないことがわかる。
翼竜はどちらかといえば多めに見つかっている印象があるかもしれないが、かなり大型の翼の長さが数メートルに及ぶ種類が中心だ。実際にはかなり小型の翼竜も多数いた可能性があるのだが、それはまだ見つかっていないことになる。

今回の発見は指の一部分だけだが、全体が見つかればもしかすると上の写真のような雄姿をみせてくれるかもしれない?他の部分も続けて見つかることをぜひ期待したいものだ。

photo credit: kromekandi

■関連リンク
・脚力の強い新種の恐竜が発見される-ロンドン大学 | スゴモリ

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