毒きのこに注意!!イボテングタケで中毒事故 茨城

茨城県によると、2011年6月11日、同県に住む70代男性と60代の妻が自宅近くでイボテングタケ5本を採取。夕食の際、他の野菜と一緒に炒めて食べ、就寝中に嘔吐などの食中毒を起こしたとのことである。妻は呼吸不全で入院し、一時、意識不明となったが、現在はいずれも快方に向かっているという。

この、イボテングタケというのは、高さ30cmほどになることも珍しくない大型のきのこで、茶色い傘にとがった白い点々がついていて、白い柄、すぐ剥落するつばと、根元につぼの残骸が幾重にも襟巻き状になって残るつぼを持つのが特徴だ。以前は近縁種のテングタケと同じものだとされていたが、いぼの形状や大きさや全体の形状の違いなどに加えて、分子解析の結果から、新種として独立した。毒性分は、イボテン酸、ムッシモールなどで、食べた場合の症状は、吐き気、精神錯乱、幻覚などとされている。「毒きのこData Base」によると「イボテン酸の他にムスカリンを含むため筋肉の激しいけいれんや精神錯乱症状が強く出るが,嘔吐するので死亡することは少ない」とある。

毒なのにうま味が強く、誤って食べたことによる中毒が毎年絶えないきのこの一つだが、「呼吸不全」まで重篤な状態になったのは珍しい事例だ。死ぬほどの強烈な毒ではないとされ、ひょっとすると別の毒きのこも混入していたのかもしれないが、イボテングタケそのものも、なめてかかれない毒きのこだと認識すべきだろう。

いずれにせよ、名前がはっきり分からないきのこは決して食べてはいけない。食べると死に至る、猛毒きのこもあるのだから。

(堀博美/きのこライター 「きのこる キノコLOVE111」(山と渓谷社)執筆 http://spore.sblo.jp/)

Photo:Amanita ibotengutake (イボテングタケ)

■関連リンク
毒キノコデータベース
毒キノコ誤って食べ夫婦食中毒
福島県川内村の露地シイタケ、出荷停止を解除 | スゴモリ
恐るべき冬虫夏草、昆虫の脳を乗っ取るきのこ | スゴモリ
福島第1原発事故、食用の野生きのこハルシメジは安全か? | スゴモリ

Bookmark and Share

関連プロダクトクラウド