細胞の密度を測る方法 ― MIT

MITの研究者たちが、マイクロチップを使って細胞の密度を測る方法を開発した。これはアルキメデスの原理を利用して細胞の密度を一個単位から測ることを可能にするかもしれない。

密度は基本的な単位の一つであり、細胞の密度を正確に測ることが出来れば、細胞の生物学の新しい窓口ができるとMITのWilliam Grover氏は言う。この方法は2つの密度の異なる液体で浮力のある各細胞の質量を測るものだ。
この6月20日に出された論文の著者のAndrea Bryan氏らは、王冠の密度を測ったことでアルキメデスが王冠が純金かどうか判断できたように、細胞の密度を測ることは生物物理学的な洞察力を得ることができ、さらには病気の識別にも使えるかもしれないという。

細胞の密度を測定するのは簡単なことではない。なぜなら細胞を生きた状態のままで、二つの密度の異なる液体で計測する道具が必要だからだ。しかし、2007年、MITの研究者は生きている浮力のある単体の細胞の質量を測る最初の技術を開発した。
suspended microchannel resonator(SMR)として知られているその装置は微粒な液体の流路を通る物質の密度を測ることができ、2種類の密度の流路に細胞を流すことでその密度を測ることができる。

研究者達は赤血球や白血球などの細胞の密度を測ることで、様々な可能性を発見した。例えば白血球の研究では、密度を測った後にスタウロスポリンと呼ばれる抗生物質で白血球を処理し、密度の変化を調べたところ、白血球の密度が約1%上昇したことがわかった。SMRはこのような僅かな変化も測ることができ、薬剤に反応するがん治療薬のふるい分けに役立つ可能性があるという。

この他にも、SMRはドーピング検査に役立つ可能性が指摘されている。

(櫻井博光)

■関連リンク
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Manalis Laboratory: Research: Suspended Microchannel Resonators
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