男にとって気になるその距離とは?-米・ベイラー医科大学

The other side of the protest

世の男性の抱える悩みの第1位は薄毛かもしれないが、その次くらいに来るのが自分の「種」に関する心配ではなかろうか。果たして自分の「種」は正常なのだろうか?調べるのは簡単だ。ちょっと病院に行って、顕微鏡で見てもらえば即座に分かる。でも結果を知るのが怖くて、行かない人がほとんどだろう。世の男性諸君は意外に臆病なのだ。でも、病院になんか行かなくても、私物の顕微鏡を持つような理系オタクでなくても、物差しさえあれば即座にそうかどうかがわかる方法が発見されたのだ。

5月11日付で『PLoS ONE』に掲載された論文(購読無料)によれば、その鍵を握るのが「袋」と「穴」の距離なのだそうだ。専門的には、肛門性器間距離(AGD:陰嚢の後方境界と肛門縁の間の距離)、簡単に言えばキンタマの付け根から肛門までの距離が短い人ほど、精子に異常をもつ率が高くなるというのだ。

米・ベイラー医科大学のMichael Eisenberg氏らは、117人の不妊男性と56人の正常男性のAGDを比較したところ、前者の平均値±標準偏差が31.8±11.3ミリメートルだったのに対し、後者の平均値は44.6±14.1ミリメートルだった。この差が不妊と関係なく、偶然に起こりうる確率(P値)は100分の1以下と、統計学的にも有意な差とのことだ。そして、人種の差やその他、身長、体重、ホルモン量などの生理学的差を補正しても、AGDは、男性の不妊性と有意に相関したのだ。

さらに、AGDは、精子濃度及び総運動精子数とも有意に相関したという。AGDが1センチメートル長くなると、精子濃度は1ミリリットル当たり430万個、総運動精子数は600万個増えたのだ。これら生殖能力の高さを示す値が、AGDと相関する理由は、不妊の原因となる何らかの化学物質への暴露が、胎児期の生殖器形成不全をも引き起こすからだという。

Eisenberg氏らは、今後より多くの測定を行い、この方法の精度や再現性を評価しなくてはならないとしながらも、これほど簡単な方法で男性の生殖能力を判定できるのは画期的だとコメントしている。さあ世の男性諸君、今晩はほんの少しの勇気と物差しを、お風呂に持ち込んでみようじゃないか!

(神無 久:サイエンスあれこれ

Creative Commons License photo credit: Fabiana Zonca

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