2つの太陽をもつ星では

我々の住む銀河系は、その1/4ほどが、2つ以上の太陽をもつ恒星系なのだそうだ。いわゆる連星系と呼ばれるものだ。例えば、もし木星が現在の質量の100倍あったなら、太陽のように輝き、我々の太陽系も連星系になっていたといわれている(出典)。

つい先日、4月17日から21日まで、イギリス北ウェールズのスランディドゥノ(Llandudno)で開催されていた国際天文学会において、研究者らが発表した試算によると、このような連星系において、地球のような惑星が安定な軌道を保てる可能性は、かなり高いらしい。2つの太陽をもつ星に住むとは、どんな感じなのだろう。木星を例にとって、もしこれが第2の太陽だったら、地球からどう見えるのか。手元の参考資料を元に計算してみた。

もし、木星の質量が今の100倍になっても、太陽系の惑星軌道が変化しないという大胆な仮定をすると、太陽から地球までの距離が1のとき、太陽から木星までの距離は5.2なので、地球と木星が最も近づいた時でさえ、その距離は5.2-1=4.2程度だ。一方、質量が100倍になっても、密度が変わらないと仮定すると、単純にその直径は100の3乗根で4.6倍にしかならない。これは、現在の太陽の直径の半分くらいだ。したがって、地球からの見た目の大きさは、太陽の1/2程度の大きさのものが、約4倍程度遠くに見えることになり、直径にして太陽の1/8ほどになる計算だ。少なからぬ影響がありそうだ。

今回の学会では、そんな影響のひとつを予測している。それによると、どうも単純に気温が上昇するだけではないようだ。もし2つの太陽から来る光の強さやその波長が大きく異なっていると、惑星上で光合成を行う植物は、エネルギー吸収率を最大限に高めるために、あらゆる波長の光を利用しようとする。その結果、我々の馴れ親しんだ緑色ではなく、黒色か灰色になるだろうというのだ(冒頭写真)。ただ、我々がいきなりこのような世界に放り込まれたら憂鬱になりそうだが、このような惑星の住民にとって「黒」は、我々にとっての「緑」同様、きっと若々しく、瑞々しく、成長が盛んな状態を指す、元気のいい色なのだろう。

(神無 久:サイエンスあれこれ

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