シイタケからも規制値を上回る放射性物質検出 – 福島県いわき市

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とうとう、と言うべきか、2011年4月3日、食用きのこのシイタケからも、福島第1原発の影響とみられる、食品衛生法の暫定規制値を超える放射性物質が検出されたと、厚生労働省が発表した。

今回検出されたのは、福島県いわき市で生産された、露地栽培のシイタケで、放射性ヨウ素が暫定規制値(1キロあたり2000ベクレル)の約1.6倍の3100ベクレル、放射性セシウム(1キロあたり500ベクレル)が約1.8倍の890ベクレルだった。報告されているのはこの1件だけだったが、福島県はいわき市内の23農家に対し、シイタケの出荷自粛を要請した。なお、屋内で栽培されるきのこからは放射性物質は検出されなかった。

この原因は、すでに放射性物質が検出されている葉もの野菜と同様、空気中に飛散していた放射性物質が、屋外で栽培していたシイタケに付着したものと思われる。普通の環境では、自然に近い、健康的ともいえる栽培方法だけに、シイタケ農家の方にはさぞかし無念であろう。

なお、放射性物質は葉もの野菜と同様、清浄な水で洗えば落ちると考えられるが、きのこは水を含む性質を持つため、シイタケの安全な食し方が分からない以上、放射性物質を含む可能性のある露地栽培シイタケの出荷を自粛要請した、県の判断は妥当だと言えるだろう。なお、厚生労働省は「キノコ類で基準を超えたのは1カ所だけで、この結果のみでは出荷などの規制にはつながりにくい」と説明している。

屋内で栽培された食用きのこが安全なのは、きのこが雑菌に侵されないよう、普通の家屋内と同じか、それ以上の注意を払って環境を管理しているからである。なので、汚染の心配は今のところないと言ってよい。だから、きのこすべてを恐れる心配はないが、露地栽培や、野生のきのこなどには注意が必要であろう。

なお、チェルノブイリの事故では、野生きのこが土壌に含まれる放射性物質を濃縮・蓄積する性質が問題となったが、この件については後日詳しく報告したい。

(堀博美/きのこライター 「きのこる キノコLOVE111」(山と渓谷社)執筆 http://spore.sblo.jp/)

Creative Commons License photo credit: sillydog
■関連リンク
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