ネアンデルタール人は走るのが苦手-米アリゾナ大

Grooming and Bugs

約20万年前に出現した、我々現生人類に最も近い近縁種であるネアンデルタール人であるが、その屈強なイメージとは異なり、意外にも走るのが苦手だった可能性が、『Journal of Human Evolution』3月号にて報告された。米アリゾナ大学のDavid Raichlen氏らは、これまでに足の内側後面にある踵骨(しょうこつ)の短い人は、一定のスピードで走ったときの酸素消費量が少ないため、長距離走に向いていることを見出していた。

今回彼らは、7体のネアンデルタール人の化石を、13体の現生人類の化石および8人の現代人の骨と比較したところ、ネアンデルタール人の踵骨は、その他の踵骨よりも平均して長いことを発見した。これによって、ネアンデルタール人が長距離走ることを苦手としていた可能性が示唆されたのだ。

我々現生人類とネアンデルタール人は、その共通の祖先から約47万年前に分かれた後、それぞれ独自の進化を遂げた。現生人類の祖先が、暑いアフリカのサバンナで狩をしていたのに対し、ネアンデルタール人は、それよりずっと涼しいヨーロッパやアジアで生き続けた。森の多いこれらの地域では、より近くまで獲物に近寄ることができたため、現生人類の祖先のように炎天下を走り回る必要がなかったのが原因ではないかと、Raichlen氏らは述べている。

(神無 久:サイエンスあれこれ

Creative Commons License photo credit: Stuck in Customs
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