遺伝子が悪人の成りにくさに関係している可能性

Spanish stamp honoring 6th Congress of the Federation of European Biochemical Societies
Creative Commons License photo credit: Chemical Heritage Foundation

昔から科学者達は犯罪の根が環境からきているのか遺伝子からきているのか知りたがっている。

1960年代に心理学者が社会的に虐待されたり無視されたりする子供が暴力的になりやすい事を発見したが、勿論そのような子供の全てが暴力的になるわけではなかった。

そこで現代の研究では遺伝的な観点からこの事について調べている。

そして発見されたのがMAOA(モノアミノ酸化酵素)をコードする遺伝子だ。MAOAの量が少ないマウスは普通のマウスと比べて攻撃性が高くなる事から、社会的に恵まれない立場の子供でもMAOAが少ないほどより暴力的になる可能性があると言う。

また、2010年には社会的に貧しい10代の精神傾向を調べた研究が発表され、遺伝子に変異があったり、脳内でのセロトニンのリサイクル頻度が高かったりした者は精神疾患を発症しやすい事がわかった。

これらの事から遺伝的要因に環境的要因が重なることで、人は暴力的になる可能性がある。

だからといってこの知識を使って犯罪者予備軍をあぶりだせなどという意見は勘違いにも程がある。そんな事をすれば環境的要因を自ら作り出しているのと同じ事だ。

(櫻井博光)

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