きのこがインフルエンザに効果あり、動物実験で証明-富山大学

冬といえば、インフルエンザが流行する季節。その上、最近では、新型インフルエンザが猛威を振るっているため、マスクや消毒液で自衛している人も多い。一般的には、ワクチンの予防接種が最も効果的とされるが、卵を使って生産するワクチンには 卵アレルギーの問題もある。そんな中、食べることでインフルエンザが防げ、かかってしまった場合も症状が軽くなる食材が見つかった。

富山大学大学院の安東嗣修准教授(薬理学)が、大手きのこ生産会社「ホクト」(長野市)との共同研究を行ない、マウスによる実験で、毎日きのこを食べるとインフルエンザへの免疫力が上がり、かかってしまった場合も、きのこを食べ続けると症状が軽くなるという実験結果が出た。

実験では、マウスに体重の1000分の1にあたる約30ミリ・グラムのきのこを7日間与え、新型インフルエンザと同じA型H1N1ウイルスを感染させた。その後も9日間、マウスにきのこを食べさせた。 それらのマウスの生存率を比較すると、通常のえさしか与えなかったマウス群が5割だったのに対し、ブナシメジを食べた群は7割、ホワイトシメジ(ブナピー)の群は9割で、中でも最近になって栽培に成功した、ホンシメジを投与したマウス群はほぼすべてが生存していた。また、感染後の体重の減り具合もきのこを食べた群の方が少なかったという。

体重の1000分の1ということなら、例えば体重が60キログラムのヒトの場合、単純計算で60グラムである。たったこれだけの量で効果が期待出来るなら、試してみる価値はありそうだ。

きのこに含まれる、βグルカンという物質に免疫を高める効果があることは以前から指摘されていたが、インフルエンザにきのこが効果的だということが具体的に証明されたことで、きのこを使った薬などの開発にもつながりそうだ。安東准教授は「キノコは安くて安定供給できるうえ、副作用もない。今後は、どの成分が効いているか調べ、新薬開発に役立つ情報提供につなげたい」と話している。

この冬は、日頃から鍋料理などで毎日しっかりきのこを食べて、厳しい季節を乗りきるパワーをつけてはいかがだろう。

(堀博美/きのこライター 「きのこる キノコLOVE111」(山と渓谷社)執筆)

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