もっと野菜を食べて!お母さん

Feeling spicy...

妊娠中の母親の食生活、特に味や匂いに対する好き嫌いが、出産後の子供の嗜好に影響を及ぼすことは、以前から知られていたが、今回英国王立科学アカデミー紀要の12月1日付オンライン速報版に掲載された論文によって、そのメカニズムの一端が明らかとなった。

研究者らは、妊娠中の母親マウスに、チェリーとミントのフレーバーを強化したエサを与えたところ、生まれてきた子マウスも同様のフレーバー入りのエサを好んだ。特殊な方法で、その子マウスの、チェリーとミントそれぞれの匂いに反応する嗅覚神経領域を可視化したところ、実際その領域がともに拡大していたのだ。これは、これらの匂いに対してより敏感になっていることを意味している。今回の結果は、子宮内での匂い物質の暴露が、胎児の脳の発達に影響を及ぼすことを示した初めての例らしい。

まだマウスにおける実験結果の段階だが、そのメカニズムが明らかになったことで、母親の好き嫌いが胎児に伝わることはますますもって確かになったと言えよう。このようなしくみは、食べても大丈夫なものを生まれる前から学ぶのに必要なのだろうと考えられている。食育は、子供がすでにお腹の中にいるときから始まっているのだ。

(神無 久:サイエンスあれこれ
Creative Commons License photo credit: selva
■関連リンク
Effects of in utero odorant exposure on neuroanatomical development of the olfactory bulb and odour preferences — Proceedings B

Bookmark and Share

関連プロダクトクラウド